ベトナムファッションのブーム

最近ベトナムでは、ファストファッションの人気が急速に高まっており、地元の繊維会社や衣料企業には、挑戦とその機会が求められています。

ベトナムのアパレルメーカーでは、世界規模で成長しているファストファッションのトレンドに対応し、躍進させるための機会が必要と、繊維・衣料品分野の専門家たちは、考えています。

Zara社ブームの後、スウェーデンのアパレル小売業であるH&M社がホーチミン市でアウトレットモールを開いたとき、地域市場は再び賑わいました。最近のベトナムへの国際ブランドの参入は、消費者達からすぐに受け入れられましたが、地元企業にとっては大きなプレッシャーとなっています。

ZaraやH&M、Topshopは、中流層向けの手ごろな商品を持つファッションブランドではありますが、ベトナムの若者達に大変人気です。ファストファッションとは、大衆市場の小売業者達が、高いファッションデザインを低価格の衣類やアクセサリーへ、低価格で販売することを意味します。ファストファッションの言葉通り、そのスタイルは、4シーズンのファッションカレンダーではなく、1週間ごとのカレンダーに従うものに変化しています。

ホーチミン市の若者達が長い行列に並んでいたという話は、安価な海外商品への熱狂ぶりを表しています。このことは、より多くの海外ファッションブランドが参入している状況で、ベトナムの製造業者達に、顧客を再確保する方法について考えさせるきっかけになりました。

ユニフォームを専門とするスー・トゥ・バン社の最高責任者であるドゥ・フー・タン氏は、新たなファッショントレンドは、ファッション市場において、市場へ新たなトレンドを可能性な限り迅速かつ安価にもたらすために、生産プロセスを迅速化する現象であると述べました。

地元企業は、デザインの急速な導入によって市場で勝利するなど、海外のブランドから多くんことを学びました。ベトナム企業には、急速に変化するライフスタイルや消費者達のファッションの好みに対応できる優れたデザイナーを雇い、市場で衣料品の注文に対応できるようになる必要があります。

需要を満たし、海外ブランドと競争するために、地元企業は最新設備への投資を強化し、より優れた技術者を雇う必要があります。

ベトナム繊維・衣類協会(VITAS)のグエン・ティ・トゥイット・マイ副事務総長は、ベトナムにおける海外ブランドの存在は、ベトナムの生産体制と事業に対するプレッシャーや刺激をもたらし、結果的に、消費者達に多くの選択肢を与えるようになったと述べています。

ベトナム企業は長い間、海外の直接投資企業とのアウトソーシング契約に携わってきましたが、現在は新たなトレンドに対応できる独自の商品を生産することを求められています。

同協会は、企業のための世界規模の新たなトレンドを更新する手助けをするつもりです。

アパレル業界でシンガポールに本拠を置くテクノロジー企業である、ThreadSol社の東南アジア取締役のサウラフ・ウジャイン氏は、intelloCutを用いた最も正確な生地の裁断方法や、intelloBuyを用いた適切な価格での購入方法など、ベトナムのアパレル企業に革新的なソリューションをもたらしました。そしてそのソリューションは、企業が収益と利益を増やすことに役立っています。実際に、intelloCutは、生産者の売上高を毎年30%増加させ、毎年、1000万ドルもの利益を生み出しています。

ベトナムファッションの将来

技術者とデザイナーは、革新的で新しい生地とファッション産業を作り変える製造プロセスを創り出すために結束しています。

ファッション産業に対する技術面での影響は、1804年の機械式織機の発明による最高点をまだ越えていません。世界初のプログラミングされた機械である、Jacquard社の織機は製造業やバベッジ氏の発明品の先駆けとして、現在のコンピュータの基礎の形成に革命をもたらしました。

中世の現在2.4兆ドルと評価されているファッション産業は、競争力を維持するための研究開発に頼らず、今日の製造業の状況は19世紀のラダイト(19世紀初頭のイギリスで機械化に反対した熟練労働者の組織)によく見られるものでした。

Under Armorというスポーツウェアブランドの創設者であるケビン・プランク氏は、「私たちは100年前と同じ方法でシャツを作り、そして侮辱しています。」と述べています。
しかし、これは、言い換えられ、プランク氏は、「より良い製品を作り、より効率的に製造するために、どのような技術を我々は活用できるのでしょうか。」と尋ねています。

強要された改革
ファッションの改革をめぐる停滞状態は、解消しています。2021年に市場シェアを6.6%から16%に引き上げるための受注生産システムの獲得を望むAmazon社などの企業の侵略によって強制され、ファッション業界の競争は激化しています。

Google(Levisとの共同作業)やIntel(フセイン・チャラヤンと Opening Ceremony社)を含む技術系最大手企業は、スマートフォンに匹敵する次の改革を見つけるために、ファッションブランドとの提携を検討しています。

一方では、長年の社外秘を経て、バイオテクノロジーの静かなる革命が、最終的には、製造業そのものを変える新規素材分野にもたらされる可能性があります。針と糸で衣類のパーツを縫う代わりに、2025年までにDNAを用いた研究所で、衣服を培養できるようになります。

持続可能性の課題
この革命の背後には、石油化学の次に、ファッション業界が世界で最も汚染された産業の第2位に位置し、資源の切迫した危機とそれらが引き起こす環境汚染があげられます。1組のジーンズを生産するには7000リットルの水、大量の染色のための化学物質が必要です。毎年600億平方メートルの裁断された材料が、工場の床に捨てられています。そして、高消費、低価格の商品の約75%は、毎年800億ドルを生産され、最終的に埋め立てられ処分されます。

意外にも、合成繊維(20世紀の物質革命の最大の貢献物)は、近年化粧品業界から、使用禁止処分を受けたマイクロビーズよりも海洋生物に影響を与える可能性があります。ニューサウスウェールズ大学によると、フリースのような衣服から得られるマイクロビーズは、洗濯によって水道や川に入り、海岸線の人工ゴミの85%を占め、今や食物連鎖にも影響しています。

「針と糸で衣類のパーツを縫う代わりに、2025年までにDNAを用いた研究所で、衣服を培養できるようになります。」

ファッション技術者のアマンダ・パークス博士は、「テクノロジーは、持続可能性を実現することができます。」と述べ、この見解は、ファッション業界でますます共有されるようになりました。パークス博士は最近、ファッションとテクノロジーを結びつけ、投資事業と商品開発を推進し、ハイテク企業と大手ブランドとの間にパートナーシップを作り出す企業、ロシアの起業家ミロスラヴァ・デュマによって設立されたFashion Tech Labに加わりました。

パークス博士によると、高級婦人服業界は、高額の研究費を負担する能力があり、驚くべきことに、その生産には時間がかかり、その価値は希少性を前提としており、生産コストが非常に高いので、上記の研究と多くの共通点があります。

将来の見通し
バイオテクノロジーの低下しているコストは、物質革命の急増を引き起こしました。何千年もの間、人間は衣服をつくるために動物の皮を使用していましたが、ニューヨークに本拠を置くバイオファブリケーション(機能的臓器や組織の創出技術)企業のModern Meadow designsは、コラーゲンで作ったバイオファブリケーションの皮素材を培養しています。

「私たちが物質を構成する方法は、いくつかの別の工程を一つにまとめて、水やエネルギー、化学物質(染料や処理薬)を大量に節約できる方法なのです。」と、Modern Meadows社のCCOのスザンヌ・リー氏は述べています。

社員たちは、ギリシャ神話の「アラクネ」として祭り上げられる蜘蛛の糸から作れた非常に強靭で、軽量な生地の開発にも参加しています。日本拠点のスパイバー社は、ワンオクジャケットをThe North Face社と共同で制作した。また、ドイツのAMSilk社はアディダスとスニーカーを生産し、カリフォルニア州のBolt Threads社は、Patagonia社のアウトドア部門で開発を担当しています。このように業界全体で取り上げられれば、生産方法の変更の可能性は、非常に大きくなる可能性があります。

現在の製造、供給体制を打ち破るために、adidas社やUniqlo社、Armor社などの大衆市場ブランドは、店頭で靴底の3Dプリントや靴の甲皮、生地の3D編みを実験しています。同時に、世界初の完全自動縫製機Sewboは、ファッションをハイテク産業に変え、生産ラインを米国に戻すことさえ期待されています。

テクノロジー強化されたアパレル業界は、パークス博士によって実現の可能性の見通しが立てられている温度制御繊維を、衣服の最も基本的な機能の1つに取り組める可能性があります。「身につけている服で最も肝心なのは、温度調整ができ、あなたの体調を守ることです。必要に応じて、温めたり冷やしたりできることは、大変有用なことだと考えています。」と博士は述べています。しかし、ファッションの機能は、美学と密接に結びついており、博士は、デザイナーと技術者がお互いに学ぶことはたくさんあると信じています。
 
技術者たちは、技術的な可能性を理解していますが、衣服の着用や消費者が求めることにたいしてあまり理解できていません。Fashion Tech Forum社の創業者であり、タレントマネージャーであるカレン・ハーヴェイ氏は、ハイブリッド企業がエンジニアとデザイナーの両方を雇用して、優位に立つことを期待しています。「技術者は、もしファッション業界に関わりたいなら、その美しさを認識する必要があります。私たちは、どちらか一方を犠牲にする必要はありません。」と同氏は結論付けています。

ベトナムで働くということ

ベトナムで働くことは、ユニークで素晴らしい経験です。見知らぬ土地にいることは、あなたの洞察力を高め、異文化交流によって、あなたが新しい言語を学び、新たな人と出会い、世界について新たな視点を得るきっかけとなります。これは皆ができる経験ではありませんが、旅行者の立場を利用して、他の人々よりこれを活用できるチャンスがあるのです。

低予算の旅行やバックパッカーであっても、旅行にはお金がかかります。そして時には、予算が足りず満足に旅行に行くこともできません。私たちはお金を持っていないだけなのです。そして普段は、気に入った場所に定住して移住することを望んでいないのです。あなたがどのような状況であれ、海外で働くことは、十分な賃金の獲得と海外に定住することを実現できる素晴らしい生き方なのです。

しかし、ベトナムで働くことは、どこかへ移住し帰って来てから母国で仕事を見つけることよりも難しいです。ビザの問題、労働許可、言語の壁などが原因として考えられます。さらに、どのような土地でどのような仕事を見つけることができるのかなど、現実的な疑問もあります。バックパッカーや若い旅人には、一般的に英語の教師になるか、インターンシップに参加するという2つの選択肢があります。

英語を教えることは、海外で働きたい人にとって最も人気のある職業の1つです。雇用数が非常に多く給料も高く、仕事も簡単で、手当も厚いです。唯一の欠点は、そういった仕事はネイティブスピーカーのみに公開されていることです。

ワーキングホリデー制度により、30歳未満の人々は海外で働くことができます。ベトナムにはありませんが、このプログラムは主に、入学前の休暇中の学生、学生、または若いバックパッカーが利用する傾向にあり、提供する国の大半は、カナダ、イングランド、ニュージーランド、オーストラリアなど英語圏の連邦国です。ビザ申請手続は非常に簡単で、ビザは通常1年間発行されます。ビザは通常、6ヶ月以上は1か所で働くことができないという制約があります。 (しかし、毎回この制約が適応するわけではありません。)

ワーキングホリデーで従事できる仕事の大半は通常、サービス業または低賃金のオフィスの仕事です。大半の人々は、オフィスアシスタントや肉体労働、バーテンダー、ウェイターになります。賃金は決して良くはありませんが、生活するには十分で、旅の資金を貯めることもできます。こういった職業でお金持ちになることはできませんが、旅をもう少し長い間続けることができます。

注:ビザは母国で申請する必要があります。

海外で働きたいが、上記のどちらにも興味が無い方にとって、仕事を見つけることは、不可能ではありませんが、難しくなります。専門技能や修士号を取得している旅行者や高齢の旅行者にとっては、習得した知識に応じてより高い給料を望むことができます。そういった仕事を見つけることはできますが、たくさんの時間がかかります。欧州連合(EU)では、ビザ規制により、企業はEU内の人々に優先的に雇用を提供する必要があります。アジアでは、ほとんどの企業が現地語を話せる人を雇用したいと考えており、「良い」仕事に就くには、努力と人脈作りが必要です。一部のケースでは、就労するのに何か月も待つ必要があります。あなたが英語圏の国に向かうか、看護のような専門職に就いているのであれば、仕事を見つけることは少し楽になるかもしれません。

ベトナムで就労するためのステップ:

渡航前に仕事を見つけること。
渡航前に海外移住者コミュニティに加入しておくこと。
履歴書や推薦書、およびその他の専門技能証明書のコピーを持参すること。
名刺を作ること。
出来るだけ多くのネットワーキングイベントに参加すること。
地元の求人情報から仕事を見つけること。

良い仕事を見つけることはできますが、今日の経済状況では、簡単にはいきません。しかし、努力さえすれば、良い仕事を見つけることはできます。

ベトナムで英語教育を行うための労働許可の取得方法

あなたは、ベトナムには夢の仕事があり、入国するだけで、全てがうまくいくと思ったかもしれません。

ベトナムの労働法において、外国人は法的にベトナムで働き、就労ビザを更新するために労働許可の申請と取得が必要です。申請書を適当な期間内に提出する必要があり、それを怠ると、ビザの有効期限が切れた際にベトナムからを離れなければなりません。

ベトナムの就労ビザを申請するには、以下が必要です。
大学の学位またはそれ以上の学位。一部の分野では、専門技能の証明書を使用することもできます。
仕事の契約。
就労許可を取得するための雇用主からの支援。

必要要件(就労者向け)
1.就労許可申請書-滞在するベトナムの司法省またはホーチミン市で入手。住所は、ホーチミン市141-143パスツール通り6区3地区。本来は大学側が行うべきことですが、あなたがベトナムで仕事をするか、あなたの代わりに誰かが働く、そのどちらかの一方の仕事の契約を結んだときに就労許可を申請することができます。
2.就労許可申請用紙-テンプレートを請求してください。
3.犯罪経歴証明書:6ヶ月以上ベトナムに滞在した場合、あなたが住んでいるベトナムの町の警察署が発行した犯罪経歴証明書を取得する必要があります。ベトナムにいない場合または6か月未満滞在した場合は、自国の警察署から取得する必要があります。
4.専門技能、学位証明書のコピー:これは、大学の学位やそれ以上の学位、特別な専門技能の証明書(例えば、会計士の証明書)などを指します。証明書はベトナム語に翻訳され、翻訳版が原本と同様の効力を持ち、ベトナムで合法的に使用できることをベトナム政府機関が証明します。
5.健康診断:ベトナムで入国者向けの健康診断を実施する権限をもつ病院のリストがあり、このリストの病院のみ就労許可申請に必要な健康状態を証明することができます。労働許可申請書と申請用紙のテンプレートに病院のリストが記載されています。まだ、ベトナムにいない場合は、自国の病院で健康診断を受診することで就労許可申請を行えます。その有効期間は6か月間です。
6.パスポート写真付きの履歴書
7.3枚の新しいパスポート写真:ベトナムのパスポート写真の基準に従ってください。
 1.頭に被り物を着用しないでください。
 2.眼鏡またはサングラスは禁止です。
 3.絶対に正面から撮影してください。
 4.笑顔は禁止です。―オーストラリア人を意味します!
 5.耳を出してください。
 6.白いシャツを着用してください。
 7.写真のサイズは3 x 4 cmでなければなりません。
 8.写真の1年以内のものを使用してください。

必要要件(雇用者向け)
有効な労働契約書。
会社のライセンス(政府機関の認識を受けたコピー)
就労許可証明書。
外国人労働者を雇用のための政府の承認証明書。
ベトナム語でない書類は、ベトナム翻訳事務所で翻訳し、文書の正当性を証明するための捺印が必要です。
ベトナム語で書かれている書類または書かれていない書類で、そのコピーが必要な場合は、ベトナム政府機関によって証明されたコピーを入手する必要があります。
これらの書類を準備が整い次第、就労している省または市の労働社会福祉サービスに送付してください。同サービスは、その就労許可申請や15日以内に必要な変更を承認するかどうかを知らせる必要がります。
注:観光ビザは以前と同じ効力を持ち、1か月間の観光ビザを使用または延長することは認められています。

必要要件が多いことは承知していますが、親切な学校で働いているならば、早急にビザを用いて従業員を支援し、質問に回答でき、必要な書類を提供し、それらを代行してくれることもあります。就労許可証を取得するために、学校側は、次の書類を含んだ申請書を教員の代わりに提出する必要があります。

・大学の学位(BA以上)、教員認定(TEFL、TESOL、CELTAなど)
・犯罪経歴証明書(6か月以内のベトナム滞在の場合、教員は自国の犯罪経歴証明書を用意する必要があります。6か月以上の滞在の場合は、ベトナム警察の証明が必要です。)

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ベトナムの労働と雇用:就職のための職業訓練

ADBは、ベトナムの熟練した産業従事者の需要増加に対応するために職業訓練教育制度を改善のサポートを行いました。

課題
職業技能教育(VTE)は、ベトナムのような市場経済移行国の労働需要に対応するには、必要不可欠なものです。1986年にドイモイ(改革という意)と呼ばれた経済改革の後、熟練労働者の需要は著しく増加しました。しかし、以前は供給主導型であったベトナムのVTEシステムは、時代遅れで低品質な制度であり、この需要を満たすことは困難でした。

ドイモイの下、政府は2000年から120万から130万の雇用機会を創出しようとしました。訓練された労働者の割合は、2000年までに10-11%から25%に、2010年までには50%に増加すると予想されていました。プロジェクト査定では、主に農村部に住む労働者の約80%が技能不足で、10%のみが正式な訓練を受けていました。

戦略
ベトナムのVTEシステムを見直すために、ADBは、システムの市場動向を改善するVTE計画のサポートを行いました。内容としては、VTE改革を実践するための一般教育訓練制度(GDVT)の内容の強化や主要な学校のカリキュラムと教材を向上、その備品や設備の配備などが挙げられます。

このサポートには労働市場情報システム(LMIS)の確立やプログラムの認定と技能認証制度の確立、女性と少数派の学生へのアクセス改善、職員養成、コスト回収、民間部門への参入が含まれています。

プロジェクト総費用は8億6290万ドルで、そのうちADBの出資金は3275万ドル、アゼンス・フランセーズ・デ・デポロップメントは1212万ドル、日本国際協力機関は1917万ドル、北欧開発ファンドは636万ドルでした。ベトナム政府は1598万ドルを提供しました。

学び
第三者の評価報告書によると、このプロジェクトから5つの重要な教訓が明らかになりました:
・VTEの管理には、様々なステークホルダー間での広範な調整が必要です。このプロジェクトでは、提供者間の協力と学びの共有はほとんどなく、政府省庁間で技術的、専門的な教育を調整して管理する必要がありました。
・成果を効果的に活用し持続させるには、国家システムと統合する必要があります。
・プロジェクト実施の前提条件として、強力な管理能力が必要です
・市場重視のVTEシステムを確立するには長いプロセスが必要で、業界とのマクロレベルでの繋がりが必要です。VTEの卒業生の大半は、受講したトレーニングと同じ分野ではない仕事に就き、その割合は年間で10%から45%に及びます。
・VTEの質は、学生のより多くの広範な参加によって改善されます。大学の学位はVTEよりも依然として好まれています。VTEは、女性、少数民族、貧困層などの恵まれない生徒には魅力ではないようです。

前進
ADBの独立評価部は、ベトナム政府がVTEシステムの着眼点を改善することや政府省庁間の重複した業務を削減するために、VTE管理を合理化することを推奨しています。

政府はまた、職業訓練と学校機関への投資のバランスを見直し、中等及び高等学校の学生に職業訓練の恩恵を受けるための制度を強化する必要があります。

この報告書では、訓練と技能要件を一致させるためのレッスンの共有や援助制度の調整やVTEシステムと労働市場の調整を行うために、ADBと開発パートナーの協力関係の強化を推奨しています。

ベトナムの労働権:ユニリーバ社の進歩と組織的課題

2011年に、オックスファムは、ユニリーバ社の労働権に関する高度な取り組みとベトナムの労働者たちの現状とのギャップ調査を公表しました。同機関は、2011年以降の進捗状況を見直し、同社全体の効果的な指導を行った結果、人権と労働権を尊重するための全体的な取り組みが強化されていることを明らかにしました。

この記事では、オックスファムが、同社の次の段階での社会的影響や調達方針、サプライチェーン全体の労働者達の生活へ実際に変化を及ぼせる善意の政策作りに取り組むべきであるという3つの重要な問題を明らかにしています。

・ベトナムのユニリーバ社の供給業者は、まだ、労働権の変化と基準の改善のためのビジネスケースを手にしていません。
・収入と性の多様性を向上させるために、より多くの取り組みが必要です。
・この記事で取り上げられている組織的問題は、全分野に影響を及ぼしています。ユニリーバ社はこれを受け、否定的な人権侵害の根本的な原因解決に取り組み、その進捗状況を公表することを約束しています。

ベトナム人の就職転職事情

優れた学歴を持つ24歳のホア氏(仮名)は大学卒業後、ベトナムの銀行で働けることを夢見ていました。同氏は農村から出て、ハノイ市の将来有望な学生のための寄宿学校で中等教育を受けることを決意しました。同氏は、国際ビジネス分野で大学では大変優れた成績を修め、英語力も非常に高いです。

しかし、ホア氏はすぐにその優れた学歴が、就職に結びつくものではないことに気が付きました。数か月間の就職活動の失敗を経て、同氏に、約5億ベトナムドン(約2万ユーロ)と引き換えに、州法銀行の支店に採用するという提案がありました。月給は、500万ベトナムドン(200ユーロ、225ドル)です。

「男性の友人から、どうやって就職したのか聞きました。その方法は、私と同じものでありましたが、私にはそのようなお金はありません。他の方にとって、銀行で働けるとは良いことなのです。上場企業に勤務することはステータスであり、最初の賃金はそれほど高くありませんが、退職時の年金保障があり、さらに解雇されることほとんどないのです。」と同氏は語りました。

過去30年間、ベトナムは社会主義から、事実上の自由市場経済へ移行しましたが、厳格な共産主義から継承された巨大な複合企業はGDPの約40%を占め続けています。

民間企業は時代とともに変化しており、ホア氏が経験した傾向はまれである一方で、公共分野、特にベトナム北部の企業ではその傾向は顕著に表れています。同氏の場合のように、賄賂を支払う利点は時々、社会保障制度や国のために働くというステータスを獲得できることにあります。大抵の場合は、そういった職業では貧しい平均賃金を補えるほどの収入源を簡単に獲得できるので、志願者達は賄賂を支払います。

国連開発計画(UNDP)が承認した2015年の地方統治と行政パフォーマンス指数(PAPI)の報告書によると、公共分野の雇用を確保するために賄賂を渡す必要があった人々は全体の約50%でした。

「人脈と非公式の賄賂が、公共分野のキャリアを渇望する人々にとって、依然として重要な役割を果たしています。公共分野の縁故採用と腐敗はベトナム全体の問題となっています。」と報告書では述べられています。例えば、ハノイ市では、調査対象の86%の人々が公共分野での就職を得るために賄賂の支払いを考えています。

この報告書によると、近年の大幅な改善は行われず、何十年にも渡って続いていることだと述べています。政府はこの問題を認識し、昨年に共産党事務総長のグエン・フ・トロン氏が「かなり一般的な傾向」と認め、それを根絶するための措置を取ると約束しました。

同氏は、より高い透明性とより深い調査を求め、また、求職者と採用担当者が接触することを禁ずると発表しました。さらに政府はまた、公共分野への賄賂による雇用プロセスを困難にするために、様々な政府機関に依頼すべきであると提案しました。

しかし、賄賂の数は増え続けています。最も有名な事例の一つとして、現地の報道機関が明らかにした、9月に発生した首都の公立保育園への雇用に対して支払われた最大10130ドル(9000ユーロ)の事例があります。

キーパーソンである仲介業者

キーパーソンである仲介業者、すなわち「ブローカー」は、報道やその問題について公然と話し合うベトナム人による報告によって存在が確認されています。その賄賂や報酬は、上司に直接支払われることはほとんどありませんが、少なくとは最初はその上司に近しい人物に支払われます。

ホア氏は、たとえ賄賂を支払えるお金があったとしても、論理的な理由ではなく、彼女のキャリを考慮する仲介業者と関係を持つ必要があるので、銀行への採用を断っていただろうと断言しています。

「私は懸命に勉強し、最高の大学の1校へ入学しました。もし私が賄賂による雇用制度を受け入れてしまうと、私の評判は失墜して、その上で、残りの人生を「縁故採用」に捧げることになってしまいます。賄賂が途切れると、ブローカーは、あなたが仕事を得たという噂を広めてしまうかもしれませんので、彼らに賄賂を高頻度で与え続け、丁重にもてなす必要があります。」と同氏は述べました。

ホア氏は道を踏み外しませんでしたが、ハノイ市の体育教師である義理の妹は、その立場と月額180万ベトナムドン(72ユーロ、81ドル)ほどの低賃金を上げるために、賄賂を支払いました。

「私たちは行政や教育分野の知り合いがいませんので、ブローカーに頼るほかありませんでした。妹は支払った金額を教えてくれませんでしたが、賄賂を支払ったことは知っています。」と同氏は述べました。

ベトナムの元BCC特派員ビル・ヘイトンは、2010年に出版された彼の著書「Vietnam, Rising Dragon」で、ベトナムの教育システムを通じて起こる賄賂問題についてわかりやすく要約しています。

「幼稚園の教師たちは、雇用の獲得のために上司に賄賂を支払わなければならないでしょう。子供の両親たちは、彼らの子供が丁重に扱われるように教師に賄賂を支払わなければならないでしょう。高校生たちは、試験でよい成績を獲得するために教師に賄賂を渡すことでしょう。そして、大学院生は、審査官の同僚から論文を入手するために賄賂を支払います。病院で適切な治療を受け、電気機械器具の修理やビジネスを獲得するために賄賂を支払うようになります。」

【賄賂の影響を最も受ける分野】教育・健康・警察

新聞記事や報道は、教育分野以外にも特に、賄賂行為が最も一般的な2つの公共分野を指摘することが多いです。例えば、健康(患者は医師と看護師に十分な治療を受けるために余分な費用を支払う準備ができています。)や警察があります。

警察官を志望する青年、ダン氏(仮名)は多くの事例から賄賂が一般的な方法であることを知っていますが、正当な方法が見つかること望んでいます。「採用試験には合法的にあるいは、縁故採用や賄賂によって合格することができます。」とホーチミン市のカフェで同氏は解説しています。

この場合では、国家のために働くことから生じる社会的利益を除けば、報奨金は、この腐敗している制度から稼ぐという見通しです。

「最も人気が高いのは、交通部門と金融部門です。なぜなら、交通部門の職員は運転手からの罰金で、金融部門の職員は、事業の許可を引き換えにビジネスマンからの継続的な賄賂の要求で、富裕層に成り上がりことができるからです。月給はわずか200ユーロ足らずではありますが、志望者たちは、雇用の獲得のために1万ユーロ(約11,250ドル)以上を支払います。」と同氏は述べています。

ダン氏のように、この問題をベトナムの「文化的な特質」の1つとして受け入れる人もいるが、他の若者たちは、そのような慣行が多くの才能ある人のキャリアを損ない、良い仕事をお金で買うことができる人を求めていることに絶望しています。
ホア氏は現在、ホーチミン市の民間銀行で働いており、友人の何人が落ち込んでいるこの絶望によって彼女の仕事が強奪されることを恐れています。

「時々私は高校や大学の友人と話します。 私たちは皆非常に優秀な学生であり、大きな夢を持っていましたが、賄賂の横行のために仕事を見つけるのに苦労しています。ある人は町や村に戻り、夢を諦めています。友人たちは、どれくらいの努力をしていても、結局はたくさんのお金とコネが重要なので、家族とより多くの時間を過ごし、10代のうちに遊ぶべきであると言っています。」

ベトナム労働者のための第4次産業革命の課題

生産性向上を図るために生産ラインの労働者を機械に置き換え、賃金と管理費を削減することで、余分なコストを発生させないようにする第四次産業革命(Industry 4.0)に備え、国営企業と地域企業が労働者訓練に力を入れるべきであると、ベトナム産業の専門家は感じています。

ベトナムの繊維・衣料品産業の従事者の多くが基本的な技術を持っているため、Industry 4.0に大きな影響を与える可能性があると、アジア太平洋経済の完成のためのベトナムと日本との協力に関する最近の会議の際に、ベトナム繊維・衣料品グループ総支配人のル・ティエン・トルン氏が述べています。

経済学者のル・ダング・ドアン氏は、Industry 4.0では、全ての国の労働者たちが困難な状況に直面していると考えています。多くのベトナム企業がすでに、自動化への投資を始め、数百人もの労働者たちが解雇し、今後15件間で、ベトナムの衣料・履物産業の労働者の約86%が失業する可能性が高いと、ベトナムオンライン新聞のドーアン氏は考えています。

ベトナムの履物産業も似たような状況にあると、ベトナム革靴協会会長のグエン・ドゥク・トゥアンは語っています。

大学や機関もまた、最新の技術と知識を伝えるためにカリキュラムを改訂しなければならないと、専門家たちは考えています。

トランプ大統領は、アジアの重要な新興経済を圧倒すべきではない

米大統領ドナルド・トランプ氏は、ダナンで開催されるApec首脳会議に参加するためにベトナムに到着し、ハノイでのベトナム大統領チャン・ダイ・クアン氏との両国間計画会談の後、東南アジアを初訪問する予定です。

1991年以降のアメリカ大統領の訪問の中で、最も長期的な訪問となるので、北京やソウル、東京都といった有名な滞在地は、多くの注目を呼びよせる可能性があります。 アメリカ国防や産業利益の促進、「アメリカ第一」を示してベトナムのような国々との貿易赤字の解消、この地域を「インド-パシフィック(インド太平洋)」へ取り込む計画を、トランプ氏は通常の政策として取り組む方針です。しかし、アジア太平洋地域の観測者たちは少なくとも、該当地域の将来の経済構造の重要性ではなく、他の理由でベトナムに焦点を当てるべきある。

トランプ氏にとって東南アジアの調和は課題であり、本意ではないにしても、同氏のアジア政策のスタイルは、自発的な米国の撤退を助長させる恐れがあります。二国間主義の強烈な提唱もまた、多国間主義を外交政策の伝統的な基盤とする地域では失敗しています。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)から撤退する同氏の決断は、外交・投資協定において勝者の1人と言われるベトナムにとって、大きな打撃となりました。

「TPP—11」解決の勢いが高まっているとの報告の中で、残りのTPP加盟国が集まった会議の余り時間に、軍事的ではない戦略的な米国の廃止の脅威について話し合われたことからも、それがApecに与える影響力は図り知れないものとなります。当初は、米国の不参加のTPPは崩壊するだろうと言われており、ベトナムでさえ、米国が不参加ならば加盟は行わないと宣言していました。しかしそれ以来、安倍総理は、残りの加盟国が前に進めるように手助けをしてきました。参加国の様々な立案は、加盟国の利益のための協定改定と待望の米国再加盟のために協定を今まで通りに保つこと、その両方のバランスをとる必要があるため、決断には難しい選択が伴います。

しかし、ベトナムのTPPへの関与をより興味深いものにしているのは、現在でも市場機関への移行や国家資本主義からの脱却に尽力しながら、急速に成長している新興経済国としての地位なのです。TPPの対策は、WTOドーハラウンドのような既存の枠組みでは不可能な方法で、上記の取り組みを支援するために、より高い基準を設定し、新しい建築様式を創出することにあるでしょう。

東南アジアで最大かつ最も早く成長している経済国ではありませんが、特に世界経済との関係から、ベトナムは、最も重要な経済国の一つとして有望視されています。
2000年代に約8%の国内総生産を達成した後は、2010年以降、6.5%を保っています。
今やベトナムは中所得国であり、貧困の削減と教育の拡大に向けて目覚める進捗を遂げています。生徒たちは、STEM教育(科学・技術・工学・数学)やPisa (OECD生徒の学習到達度調査)の評価が先進国よりも高いといった幾つかの指標において、非常に優れた成績を収めています。その国内市場も、中流階級の成長によって9000万人の市民の関心を集めています。

ベトナムのヴィンプック省のTAL衣服工場で働く労働者たち。ベトナムは、米国や日本、韓国への衣料品供給国として世界第二位の地位にあります。筆者によると、ベトナム経済は、世界経済との繋がりから、東南アジアの最も重要なもの一つとして有望と言われています。

経済の開放とグローバルバリューチェーンにおけるベトナムの地位を活用し、これを切り開くことに集中することは、この上昇を促進する手助けとなりました。つまりは、外国投資や16以上のFTA(自由貿易協定)の販売網は、ベトナム輸出の大規模な拡大を支えてきました。商品貿易は、地方の同業者やシンガポールやホンコンといった地方の中央市場を遥かに上回って、GDPの170%以上も成長しています。ベトナムは、米国や日本、韓国へ衣料品供給では、世界第二位の地位にあります。サムスン電子は、スマートフォンの約3分の1をベトナムで製造しており、スマートフォンとその部品は総輸出額の20%を占めています。

しかし、この方法は、新たな挑戦を生み出しました。
一部の製品が、基本的にベトナムで大量の輸入材料を原料に組み立てられているので、世界銀行は、電子製品輸出の総額のわずか30%のみが国内に還元されていることを明らかにしました。繊維分野のベトナム国内における付加価値は、原材料と中間投入物のカスケード体を輸出し、仕上げ前に再輸入するという構造上のサプライチェーンの破綻によって崩壊しました。トランプ氏はベトナムの米国との貿易額が320億ドルの黒字になると見ていますが、その大部分が衣料品で、その投入、技術、製造ラインにも依存している中国から貿易額は600億ドル以上になっています。

窮地に立たされている民間部門を含めたベトナム国内生産性は低く、国有部門の投資総額の半分を占めていながら、雇用総数はわずか5%です。90%以上の雇用は中小企業によるもので、事実上、全ての企業は小規模であり、信用や土地、技術が乏しく、それらを利用できる機会が欠けています。輸出産業が栄える一方で、国内民間部門への後方連携は限られています。

結果として、TPPはベトナムにとって重要な存在になりました。その証拠に、中流階級の開発費用が削減され、一党制である状況下でも、「質の高い」合意を快く受け入れています。
実際、ベトナムは、多くの発展途上国が受け入れる傾向ではない、知的財産や労働機関、公共買上げなどの厳格な規則に同意しています。参入によって不利益が発生しようとも、その魅力は、市場参入(特に米国)だけではなく、国家資本主義と効果のない制度が蔓延した支配から脱却することにあります。TPP(またはベトナム国内)から供給される中間財に対する優遇措置はまた、供給業者の投資活動を補助できる可能性があります。すでに、2014年から2016年の間に、中国からベトナムの衣料・繊維産業分野へおよそ50億ドルの直接投資(FDI)が流入し、供給業者はTPPの恩恵を受ける立場になりました。

ベトナム経済史の中で、この取り組みには前例がありました。ベトナム首脳は、世界経済システムとの戦略的契約を展開し、投資活動を誘致して輸出を拡大させるだけではなく、自国の経済構造改革を推進してきました。2007年のベトナムのWTO上昇では、数年前から、商業規制の徹底的な改革が先行されており、その一部は、技術的にWTOへの加盟に必要な条件をはるかに超えたものでした。そのような国際的協定を変化の原動力として表現するのではなく、懐疑的な既得権益に照らして、リストラをより受容されるものにするという、政策立案者の戦略の一環として表現することは誤っています。TPPのような協定にも、ベトナムが、TPPに応じるための手厚い技術支援も含まれていることが多いのです。

TPP-11とベトナムのこのグループへの加盟を成功させるための活動は、地域の経済構造の将来に重要な影響を与える可能性があります。制度の改善やグローバルバリューチェーン戦略における低利益状況の改善に集中した取り組みを法制化することは、ベトナムだけではなく、将来加入する可能性のある他のすべての発展途上国にも有益なものになります。また、「国境を超える」という障壁に対処できる性質と仕組みに支えられている、貿易・投資制度案を融通できることは、先進国にとっても有益であり支援されるべきです。

結果として、地域の観測者たちは、ダナン市とベトナムの幅広い経済情勢の重要性を隠すために、トランプ氏の訪問による必然的な批判や暴露を避けるべきではありません。今年の初めに、ワシントンへ最初に訪問することになった東南アジアの国であるベトナムは特に、トランプ政権との関係管理に長けていると言われています。運が良ければ、ハノイの来訪では、トランプ大統領の破壊的な欲望を満たせる十分な二国間援助を望むことができます。確かに、同国はまた安全保障の必要性も危惧されており、米国との地域密着を継続的に推進する必要があります。しかし、経済面では、トランプ氏が二国間取引で継続的に多額の利益を得ると言われている一方で、経済開放による多国間の取り組みの恩恵を受ける国々は、ベトナムに細心の注意を払うべきであると言われています。

技術的進歩がアパレル業界に影響の可能性

国際労働機関(ILO)の雇用スペシャリストは、生産を輸出市場と国内市場に集中すべきであると指摘しています。

今日の世界において、テクノロジーとその発展の実用性は非常に高まっています。
そのような発展の一例として、たくさんの人間の仕事を遂行できるロボットがあります。
ロボットは、現在は人間の労働者に取って代わる存在となっているのです。

最近の3Dプリントやレーザー技術などの技術発展により、バングラデシュや中国、カンボジア、インドネシアなどの国から衣料品を大量注文する代わりに、発展途上国の企業は現地で生産拠点を簡単に置くことできるようになりました。

「このプロセスは、まだ始まったばかりです。」と
ILOの東・東南アジア・太平洋地域のディーセントワーク(働きがいのある仕事)テクニカルサポートチームの雇用スペシャリストであるフ・フィン氏は語ります。

仮に、このプロセスが軌道に乗って成長して拡大できるならば、衣料品生産や労働集約部門を自動的に米国やEU地域に戻すことができます。

The Daily Star社のインタビュー時のフィン氏のコメントは、先週バンコクでのワークショップに合わせて発表されました。

「自動的に戻るとは、どういう意味でしょうか。」
 「つまり、私たちの生産方針を輸出市場のみに集中するのか、国内の消費者市場のみ集中するかについて考える必要があるということです。」

技術進歩によって起こる潜在経済危機に、バングラデシュの経済が大きく依存している衣料品産業について考えながら、経済構造のバランスを一定に保っていくことを考えなければならないとフィン氏は述べている。

同氏は、ドイツのスポーツウェアの大手企業アディダスを、技術の早期立案者として賞賛しました。

今年3月にロイター社が発表した報告書により、同社は、最新鋭の機械を使用し、買い物客たちがセーターのデザインを行って身体測定でフィット感を測定し、完成品を数時間以内に受け取れる店舗をテスト運営していることが発表されました。

「こういったことは、一朝一夕で成し遂げられるものではなく、進行途中で完成までにかなりの時間がかかります。」
しかし、バングラデシュのように労働力の豊富な国々が、生産方式の最終移行に備えて準備を始めたことを同氏は強調しています。

労働者に取って代わるロボットはすでに存在していますが、大量の導入については、コストと性能の2つの要素に深く関わってきます。

時間と共に、ロボットの製造コストが下がり賃金が上がり、人間よりもロボットの費用対効果が向上します。性能も同様に向上するので、製造業者にとって導入しやすくなります。

「バングラデシュやカンボジア、ベトナムといったアジア諸国における衣料品産業が、そういったロボットの影響を受けるのは、もはや時間の問題であると考えています。」

そして、バングラデシュ政府はこの件に関して重要な役目を務めています。

「バングラデシュ政府は、経済全体の方向性について真剣に考え、雇用の見通しのある分野についても注視していく必要があります。」

同氏は、バングラデシュの次に、医療と観光分野に注力しているタイ王国を例としてあげました。

ロボットは、同じ方法で幾度となく繰り返される仕事において、人の代わりに働くことができるのです。

「チームで働く能力やコミュニケーション能力や説得力、他者に感情的な共感を示す能力など、他者の社会的、感情的側面に触れることのできる人間独自の能力は、ロボットが取って代わることのできないものです。」

技術面における貧困と不平等の影響に関する質問に対して、同氏は労働市場においては不平等さが拡大している可能性があると述べました。

「技術進歩を見ますと、技術力のある人々が利益を得ることはよくあります。上質な技術力に対する当然の報酬です。その一方で、技術力のない人々が遅れを取っていることが、我々の懸念事項なのです。」

そして、同氏は政策立案者に対して、技術の移り変わりによって、大勢が置き去りにならないように対策をするように主張しました。

しかし、インドやバングラデシュといった遠隔地に住む多くの人々が、今や先進国の企業のためにインターネットを通じて働けるようになったことから、同氏は、技術進歩がまた新たな可能性を切り開いていると述べました。

「ヨーロッパのとある会社が、誰かにプログラムを書くことを依頼すれば、バングラデシュに住むプログラマーがそれに応募して担当することも可能性なのです。こういったことからも、新たな可能性が見えてきました。」

インターネットやスマートフォンのような最新技術へのアクセスに関する問題に対して、同氏は、「そういった技術は最も不可欠な基盤で、国レベルで取り組まれる必要があります。
また、政府の介入も重要になってきます。」
「ILOにとって最も大きな問題は、このプロセスが正当か確認したいということです。我々は、人々が置き去りになることを望んでいません。また、技術進歩を止めるべきだと言っているわけでもありません。テクノロジーは非常にポジティブな傾向だと思っています。」と述べました。

マイクロソフトやグーグルなどの企業から、新しいイノベーションに関するニュースを聞く事を楽しみにしながら、それらが社会に与える影響力について考える必要もあります。

テクノロジーはここから進歩するだけですが、それが不均等な数の仕事に影響しないことを保証するのは重要なことです。

また、長い目でみると、多くの雇用が創出され変容します。今は存在しない仕事がたくさん出てくることでしょう。

社会より公平な状態に変えるために、新たな雇用の労働市場を準備することが最も重要であると同氏は述べました。